Travellin' Fishermen ♪ at Jun.7&8.2008
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2008年 06月 09日
雪シロに入梅。
釣りにとっては厳しい条件が重なるこの時期。
毎日コロコロと変わる週間天気予報に
いちいち過敏に反応して、一喜一憂する季節です。
昨年は雨に降られて叶わなかったボクたちの願いが
今年は天に通じたのか、当初計画していたままの日程で
ボクたちの今年の“旅”は始まりました。
“雪シロ、引き際、入梅前”このキーワードがピタリとはまれば
きっとそこはパラダイス。
いつものように超楽観的に計画を進め
釣行前の数日間をワクワクと過ごしました。
今回のメンバーは、毎度お世話になっているlefty_haruさんに兄弟子KIDさん。
大まかなエリア選定は事前に済ませたものの、こればかりはやってみなくちゃ解らないので
運を天に任せて出発します。直前の天気予報を考慮し、まずは通い慣れたいつもの本流で
haruさんと待ち合わせ。時間通りに無事合流でき、さぁ釣りのスタートです。
川へと降りていく林道に車を滑り込ませて、流れを覗く。「今日はいいんじゃない?」とか
「おっ、きっとあの瀬にはいいヤマメが入っているよ」とか「あのプール、ぜったいライズが
あるハズ」なんてそれぞれに気持ちを昂ぶらせて歩みを進めます。でも・・・・・・
時期的にはちょっとタイミングがズレていたようで、厳しい時間が過ぎていきます。
一度haruさんがいいヤマメを出したのですが、お約束のアワセ切れ。
久々に見せていただきました(笑)。
一旦川から上がり、アイスをかじりながらの作戦タイム。協議の結果、ここ数回の釣行で
イチバン結果が安定しているポイントへと移動することにしました。KIDさんとボクは
実績のあるプールから、haruさんはさらに一段下流から釣り上ります。釣りを再開して
すぐのポイントでようやくこの日初のライズに遭遇しました。こっそりいただいちゃおうと
フライを流し込むと、なんとウ~様。・・・まぁ、そんなモンです。
そんな停滞ムードを一蹴してくれたのは兄弟子KIDさん。
見事な体躯の本流の尺イワナをキャッチし、俄然やる気が沸いてきました。
瀬の中にいる活性の高いサカナを探しながら、釣り上ります。いくつかの流れが合流する
超一級のポイントで、ようやく水面が弾けました。流れの中をクイックリーに泳ぎまわる
銀色の弾丸ファイター。なんとか寄せて、無事ボクのヤマメネットに収まってくれました。
午後を過ぎると少しずつ雲も出始めて、期待も高まります。沈黙していた流れからも
反応が返ってくるようになり、ポツポツとサカナもキャッチできました。
宿に移動し、疲れた体をお風呂でほぐして、ビールで乾杯。そして定番のサッカー観戦。
サッカー通のharuさんとKIDさんの裏解説を聞きながら、日本対オマーンの試合を
楽しみました。試合が終わる頃には強力な睡魔も襲ってきて、そのまま就寝。朝まで
ぐっすり、深い眠りにつきました。
------------------------------------------------------------------
明けて日曜日。この日はいつもとは別の本流を攻めてみることにします。ボク自身、
以前から気になってはいたものの、初めて訪れるエリアなので、勝手な妄想ばかりが
どんどん膨らんじゃって・・(笑)。いつもの川の水の色ともちょっと違う、ターコイズがかった
水色と雄大な景色を見て、一目でお気に入りの川になっちゃいました。これでサカナが
出てくれれば完璧なんだけど・・・。まぁ、やってみましょう!
道から見ている分にはいいカンジに見えていた流れも、実際近くに立ってみると
思った以上に速くて強い。フライをキレイに流せる場所もなかなか無いけれど
たまに現われる、ほど良い流速、ほど良い水深の場所を流せば反応が返ってくる。
まだまだ雪シロがいっぱい入っている流れなので、haruさんのアドバイス通りに脇流を
重点的に探って、ワイルドなイワナをキャッチする。KIDさんには美麗なヤマメも出た。
ロケーションもサカナも、水も空気も・・、すべてがもう最高。
これで水量がもう少し落ちていたらなぁ・・と思いながらも良さげなポイントを見つけたら
やってみなくちゃ気が済まないのが釣師の性分。ガンガンに流れる流れの中央部にある
巨石の石裏には、やっぱりそそられます。できるだけ手を伸ばし、手前の強い流れに
ラインを取られないようにフライを浮かべること数回。巨頭のイワナがフライを喰って
反転しました。トンと合わせると物凄い手応え。ロッドを根元から曲げて深みに突っ込んで
いきます。手元のラインを素早く巻き取り、リールファイトに移行すると、今度は流れの
ど真中に突っ込んでいきました。時間にするとホンの数十秒の出来事。ボクの手のひらに
十分過ぎる余韻を残して、大きなイワナは流れに消えていきました。・・リベンジ、決定。
午後をずいぶんまわって、今回のツアーで最後となる川に向かいます。この川ではU沢氏が
すでに竿を振っているとのこと。電話で状況を伺うと、雪シロで流れが太いながらも期待が
持てそうとのこと。急いで駆けつけると、それまで以上にゴンゴンな流れがありました。
こんな時に出るんだよね~って、何が?これじゃあ流す場所も無いよ!ってほどの流れ。
手前の岸際で数回、小型のアタリがあったものの、フッキングにはいたりません。意地でも
掛けてやろうと、#10のカディスから#14のメイフライパターンに変えて攻めてみます。
流芯の脇から内側に巻き込む流れにフライを乗せようと試みますが、なかなか思うように
流せません。ポジションを取り直し、瀬の白泡から20cmほど手前側にフライを置いて
ドリフト開始。瀬に沿って1mほどフライが流れたとき、ヤマメがフライを咥えました。
喰った瞬間、良型だと確信してファイトに臨みます。一度は簡単に寄ったヤマメでしたが
こちらの存在に気づいたのか、再び流れに突っ込んでいきました。流芯に入られると走って
追いかけ、流芯から引き離す。そんなことを数度繰り返して、強烈な引きに耐え続けます。
すると、前方に一際大きな落ち込みが現われました。ここを下ったら絶対に切れちゃう・・。
意を決して、上流側にロッドを寝かせ、強引に流れから引き離してみました。切れるな!
そう強く念じ、サカナを寄せることに成功。ネットに入れた瞬間、全身の力が抜けました。
・・・・・・やった・・・。
夢にまで見た本流尺ヤマメ。その砲弾型の体躯に凶悪な顔つき。鰭も張って、まさに
鱒と呼ぶに相応しい一尾に、しばし呆然となりました。ふと我に返って、下手にいた
KIDさんに知らせます。そっとフックを外してから、震える手でシャッターを押しますが
写真がブレて、ブレて・・・。名残惜しかったけれど、サカナを流れに帰し、湧き上がる
喜びをあらためて噛み締めました。
そんなこんなでハッピーエンドで終了した今回のツアー。とても充実した時を過ごすことが
出来ました。ボクにしてはちょっと出来すぎの結果でありましたが、ご一緒させてくださった
haruさんにKIDさんにU沢氏、そしていつもご指導をくださるkouさんにO師匠、そのほか
これまで出逢ったすべての皆さんに感謝、感謝の2日間でした。
釣りにとっては厳しい条件が重なるこの時期。
毎日コロコロと変わる週間天気予報に
いちいち過敏に反応して、一喜一憂する季節です。
昨年は雨に降られて叶わなかったボクたちの願いが
今年は天に通じたのか、当初計画していたままの日程で
ボクたちの今年の“旅”は始まりました。
“雪シロ、引き際、入梅前”このキーワードがピタリとはまれば
きっとそこはパラダイス。
いつものように超楽観的に計画を進め
釣行前の数日間をワクワクと過ごしました。
今回のメンバーは、毎度お世話になっているlefty_haruさんに兄弟子KIDさん。
大まかなエリア選定は事前に済ませたものの、こればかりはやってみなくちゃ解らないので
運を天に任せて出発します。直前の天気予報を考慮し、まずは通い慣れたいつもの本流で
haruさんと待ち合わせ。時間通りに無事合流でき、さぁ釣りのスタートです。
川へと降りていく林道に車を滑り込ませて、流れを覗く。「今日はいいんじゃない?」とか
「おっ、きっとあの瀬にはいいヤマメが入っているよ」とか「あのプール、ぜったいライズが
あるハズ」なんてそれぞれに気持ちを昂ぶらせて歩みを進めます。でも・・・・・・
時期的にはちょっとタイミングがズレていたようで、厳しい時間が過ぎていきます。
一度haruさんがいいヤマメを出したのですが、お約束のアワセ切れ。
久々に見せていただきました(笑)。
一旦川から上がり、アイスをかじりながらの作戦タイム。協議の結果、ここ数回の釣行で
イチバン結果が安定しているポイントへと移動することにしました。KIDさんとボクは
実績のあるプールから、haruさんはさらに一段下流から釣り上ります。釣りを再開して
すぐのポイントでようやくこの日初のライズに遭遇しました。こっそりいただいちゃおうと
フライを流し込むと、なんとウ~様。・・・まぁ、そんなモンです。
そんな停滞ムードを一蹴してくれたのは兄弟子KIDさん。
見事な体躯の本流の尺イワナをキャッチし、俄然やる気が沸いてきました。
瀬の中にいる活性の高いサカナを探しながら、釣り上ります。いくつかの流れが合流する
超一級のポイントで、ようやく水面が弾けました。流れの中をクイックリーに泳ぎまわる
銀色の弾丸ファイター。なんとか寄せて、無事ボクのヤマメネットに収まってくれました。
午後を過ぎると少しずつ雲も出始めて、期待も高まります。沈黙していた流れからも
反応が返ってくるようになり、ポツポツとサカナもキャッチできました。
宿に移動し、疲れた体をお風呂でほぐして、ビールで乾杯。そして定番のサッカー観戦。
サッカー通のharuさんとKIDさんの裏解説を聞きながら、日本対オマーンの試合を
楽しみました。試合が終わる頃には強力な睡魔も襲ってきて、そのまま就寝。朝まで
ぐっすり、深い眠りにつきました。
------------------------------------------------------------------
明けて日曜日。この日はいつもとは別の本流を攻めてみることにします。ボク自身、
以前から気になってはいたものの、初めて訪れるエリアなので、勝手な妄想ばかりが
どんどん膨らんじゃって・・(笑)。いつもの川の水の色ともちょっと違う、ターコイズがかった
水色と雄大な景色を見て、一目でお気に入りの川になっちゃいました。これでサカナが
出てくれれば完璧なんだけど・・・。まぁ、やってみましょう!
道から見ている分にはいいカンジに見えていた流れも、実際近くに立ってみると
思った以上に速くて強い。フライをキレイに流せる場所もなかなか無いけれど
たまに現われる、ほど良い流速、ほど良い水深の場所を流せば反応が返ってくる。
まだまだ雪シロがいっぱい入っている流れなので、haruさんのアドバイス通りに脇流を
重点的に探って、ワイルドなイワナをキャッチする。KIDさんには美麗なヤマメも出た。
ロケーションもサカナも、水も空気も・・、すべてがもう最高。
これで水量がもう少し落ちていたらなぁ・・と思いながらも良さげなポイントを見つけたら
やってみなくちゃ気が済まないのが釣師の性分。ガンガンに流れる流れの中央部にある
巨石の石裏には、やっぱりそそられます。できるだけ手を伸ばし、手前の強い流れに
ラインを取られないようにフライを浮かべること数回。巨頭のイワナがフライを喰って
反転しました。トンと合わせると物凄い手応え。ロッドを根元から曲げて深みに突っ込んで
いきます。手元のラインを素早く巻き取り、リールファイトに移行すると、今度は流れの
ど真中に突っ込んでいきました。時間にするとホンの数十秒の出来事。ボクの手のひらに
十分過ぎる余韻を残して、大きなイワナは流れに消えていきました。・・リベンジ、決定。
午後をずいぶんまわって、今回のツアーで最後となる川に向かいます。この川ではU沢氏が
すでに竿を振っているとのこと。電話で状況を伺うと、雪シロで流れが太いながらも期待が
持てそうとのこと。急いで駆けつけると、それまで以上にゴンゴンな流れがありました。
こんな時に出るんだよね~って、何が?これじゃあ流す場所も無いよ!ってほどの流れ。
手前の岸際で数回、小型のアタリがあったものの、フッキングにはいたりません。意地でも
掛けてやろうと、#10のカディスから#14のメイフライパターンに変えて攻めてみます。
流芯の脇から内側に巻き込む流れにフライを乗せようと試みますが、なかなか思うように
流せません。ポジションを取り直し、瀬の白泡から20cmほど手前側にフライを置いて
ドリフト開始。瀬に沿って1mほどフライが流れたとき、ヤマメがフライを咥えました。
喰った瞬間、良型だと確信してファイトに臨みます。一度は簡単に寄ったヤマメでしたが
こちらの存在に気づいたのか、再び流れに突っ込んでいきました。流芯に入られると走って
追いかけ、流芯から引き離す。そんなことを数度繰り返して、強烈な引きに耐え続けます。
すると、前方に一際大きな落ち込みが現われました。ここを下ったら絶対に切れちゃう・・。
意を決して、上流側にロッドを寝かせ、強引に流れから引き離してみました。切れるな!
そう強く念じ、サカナを寄せることに成功。ネットに入れた瞬間、全身の力が抜けました。
・・・・・・やった・・・。
夢にまで見た本流尺ヤマメ。その砲弾型の体躯に凶悪な顔つき。鰭も張って、まさに
鱒と呼ぶに相応しい一尾に、しばし呆然となりました。ふと我に返って、下手にいた
KIDさんに知らせます。そっとフックを外してから、震える手でシャッターを押しますが
写真がブレて、ブレて・・・。名残惜しかったけれど、サカナを流れに帰し、湧き上がる
喜びをあらためて噛み締めました。
そんなこんなでハッピーエンドで終了した今回のツアー。とても充実した時を過ごすことが
出来ました。ボクにしてはちょっと出来すぎの結果でありましたが、ご一緒させてくださった
haruさんにKIDさんにU沢氏、そしていつもご指導をくださるkouさんにO師匠、そのほか
これまで出逢ったすべての皆さんに感謝、感謝の2日間でした。
by ita-gon
| 2008-06-09 20:41
| # Fishing Report